シミは食油などの油性、でんぷん等の水溶性、血液などのタンパクシミなど様々です。
繊維の組成もシルクやウールなどの動物性繊維、綿や麻など植物性、ポリエステルなどの化学繊維など。またシミが付いてから時間の経過やご本人の汗がアルカリ性か酸性よりかなどシミは千差万別。1つとして全く同じものは存在しません。
またシミの構造は(右図)表面から油→たんぱく・デンプン→タンニン→色素の構造になっています。
しみ抜きの作業はその構造を一枚一枚はがしていく作業です。
しみ抜きの作業工程
専門の技術者がお客様から届いた衣類の状況を確認します。
シミの状態に合った処理をします。
状況によりますが油性処理→水性処理→漂白処理→染色補正の順で作業を進めます。
油性処理 (Level 1)
水性処理 (Level 1)
漂白処理 (Level 2)
染色補正 (Level 3)
衣類の仕上がりを確認します。
ご依頼になられた品物の確認ができましたら包装します。
梱包して宅配便にてお届けします。
しみ抜きの作業のご紹介
シミが付いて1週間~10日ぐらいたったもの (料金基準の Level 1)
まず、油をとる薬品を使ってシミ抜きをします。次にタンパク質を分解する酵素、その次にタンニンを分解する酵素を使ってシミ抜きをします。
油性しみぬき処理
油分や複合的な原因が考えられる場合は油性しみぬき処理を行います。油性溶剤で油分を除去。
水性しみぬき処理
油性しみぬき処理を行ってもまだ染みが残っている場合は水溶性の染みが残っている場合があります。洗剤や水でタンパクやタンニンを除去。
シミが付いて1か月以上ぐらいのもの (料金基準の Level 2)
Level 1 の処理をしても酸化黄変色した色素のシミが残っている場合は漂白剤をつけて熱を加え酸化黄変色が消えたら中和してすすぎます。この作業をシミの状態を見ながらくりかえします。
漂白処理
酸素系漂白剤で酸化黄変色した色素を除去します。
古いシミ。色焼け、脱色したシミ。 (料金基準の Level 3)
Level 2 の処理をしても酸化黄変色した色素のシミが薄く残った場合や日焼けで変色したもの、わきの下や衿が汗で変色しているもの、パーマ液やカビ取り剤などで脱色したシミなどは、染色補正をして目立たなくします。
染色補正(色掛け)
残った色素に染料を加え、染色補正してシミをわからなくします。